2015年1月7日水曜日

掘ったこと、。

「曳家」が少しずつ現実味を帯びてきた。
掘ったことの意味を少しでも、。

当初、地下を掘る作業は、業者に頼んで数日で終いにしようと考えていました。
でも、どうしても掘ってくれる業者が見つからず、自分達で、鶴嘴、スコップで掘ることにしました。
「なんて愚鈍な結論を出したんだ、、何年掘るんだ、、」
蟻鱒鳶ル全ての工事を3年で終えると千秋に言っていたし、
「3年」は、現実ラインで、このぐらいで作り終え、そのやり口を「業」として成り立たせ、生活を立ててゆきたい。そういう望みが消えていくさびしさも大きかった。
シュバル、ワッツ、峯吉のように、人生を賭す覚悟なんてなかった。
重機で掘れば数日仕事だろうに、、。
考えると、悔しくて、情けなくなるだけだから、全力で働いて、酒を飲みバタンと倒れ泥のように寝る。そんな日々でした。

穴を掘りながら、子供の頃に家族で見に行った大分耶馬渓のトンネルの事を思っていた。崖がキツ過ぎて、通行が大変な岩場を一人の坊さんが人生ブッこんで掘ったトンネル。その信じ抜く強さに感動したし、どんな事でも良いから「人生かけてやることがある事」をとても羨ましく思った。
「俺は何の為に掘っているんだ」
それが作業がはじまって最初の問いだったんだと思う。
あの坊さんのように、俺も何かの為にこの穴を掘り出したはずだ。
穴を掘らなきゃ「作りながら問う」ようなクセはつかなかったかもしれない。業者のようにシャカシャカと作り進めたかもしれない。
穴を掘り出す事でハッキリと「人生」をブっこみ出したのだから
考えざる、を得無い。

そうやって掘った穴、に立て出した蟻鱒鳶ル。

ヒドくないんだけど、風邪で、布団にくるまってます。
少し前に、ほとんど同じようなこと書いた気もするけど、あまり考えれない。

「せかい!」は、まだ秘密。
昨夜、この字が採用されたと連絡もらった。
一番太いポスカで書いています(液切れで、こじ開け水足したら薄墨の書っぽくなった)

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