「蟻鱒鳶ル」読みは「アリマストンビル」、友人マイアミが名付け親です。2005年の着工以来、沢山の友人達に手伝ってもらいながら、植物のように、ゆっくりゆっくり出来ている小さなビルです。 蟻鱒鳶ルのコンクリートは、上質の砂とジャリを使い、水セメント比は37%、少しずつの量を箕で丁寧に型枠に入れ、一週間以上水をかけながら養生します。出来たコンクリートはギュッと詰まった感じです。ある研究者には「200年以上保つ」と言ってもらえました。 200年!!想像も難しいとても遠い未来です。 「蟻鱒鳶ルを200年残す価値のある建築にする」事は、凡才の僕にとって身震いし、足のすくむ仕事です。 でも、もう信じているんです。 蟻鱒鳶ルの在る未来を。
2011年7月31日日曜日
2011年7月30日土曜日
0730新潟大雨
予報では午後は雨だったのに今はカラリと晴れている。
晴れたけど今からいくつかの用事をこなす為家を出る。渋谷、代官山、ヒモンヤ。
代官山は建築家野老正昭さんの追悼講演会。
野老さんは蟻鱒鳶ル工事を見続けてくれていつも励ましてくれた。
亡くなられる数日前に「なかなか出来ないね」と少し寂しそうにおっしゃった。
2011年7月29日金曜日
0729雨がシトシト
遅起きして今もソファーでゴロゴロ
蟻鱒鳶ルは最近やっと何かが見えてきたんです。
僕は言葉の使い方がなってなくって、どんなに尽くしたつもりでも、ズレてるし、足りないし、まるで駄目なんです。
自分が何年もかけてやってる事、今後もやろうとしている事を明解な言葉で示せない事は、情けないし、悔しい。
何より大きく不安です。闇をさ迷っているような不安感はずっと尽きていない。
道標は僕の予感だけだった。
なんとも心細いこの道標を自分の拙い言葉で補強しながらどうにかこうにかやってきた。
沢山の人のやさしい言葉や態度もとても励みになった。
そして何より、少しずつだけど出来ていくリアルな蟻鱒鳶ルに小さな確信を得続けていた。
でも蟻鱒鳶ルはずっとただの穴だったしやっと壁だった。
建築の部分でしかなかった。
それが最近やっとググッと建築になってきた。
「こういう建築を俺は作っているんだな。なかなか良いじゃないか」
言葉に出来ていない様々なモノがやっと見えてきたんです。
工事を初めて僕主催の宴らしき事を何もやってなかったんですが、小さめの宴をやってみようと思っています。
「蟻鱒鳶ル半分くらい出来たんじゃないかな会」
決まったらお知らせします。
2011年7月28日木曜日
0728
歩道近くで作業してるとなにやら気配を感じた。
振り向くとコンクリートの小さな開口に貼り付くようにおばあさん。
小心者の僕はビクーッとした
おばあさんは内部を凝視しているのに1mくらいしか離れていない僕にはまるで気付かず、ギョロリギョロリと見続けている。
ちょっと梅図かずお風。
緊張するけどとりあえず無視と決め作業を続けた。
数分後、おばあさんは建物の入り口に移動し声をかけてきた。目ぢからがあり服装も若々しい、歳は80歳くらいか
建物に関する質問、感想、自分も大工仕事が好きでいろんなモノを今まで作ったことなどを熱く語ってくれた。真剣だし面白かったので僕もアレコレ話した。
蟻鱒鳶ルは圧倒的におばあさん人気が高い。
うれしいことだ。
そして去り際にお年寄りはかなりの割でこういう。
「私が死ぬまでには完成させてよ。見たいんだから」
2011年7月27日水曜日
0727曇り!
数十分ほっとくともうカッチカチ。
2011年7月26日火曜日
2011年7月25日月曜日
0725パッチリ晴れ
とても便利な道具が僕の現場にはちゃんとある。
もっとあればもっと作業は楽になるだろう。
でも今のトコこれ以上のモノは必要ない。
道具は作業をする悦びを奪うモノでもあるのだ。
便利だからとドンドン道具を増やしていった結果、道具依存は進み、高価な道具を維持するために稼がなきゃいけないという間抜けな結果になる事もある。
道具パワーで作業日程はドンドン短縮し、仕事を味わう時間も奪う。
素材とじっくり向かい合わずして建築がなるものか。
作るという行為を舐めちゃいかんのである。
電力減らすよか、腹を減らす方向にもっていくのが時代の筋でもあるだろう。
岡土建は減電力、増人力!
2011年7月24日日曜日
0724曇り
材料を無駄にしない事にはかなり燃えている。
打設の時に余ったコンクリートを詰めたペッコン。現場のアチコチに大量にたまり出している。
何に使うか未だ不明。
ナイスアイデア降りてこないかな〜。
只今、セメント買い出し電車の中。眠い。
2011年7月22日金曜日
0722曇り、快適
岡土建では一本一本手曲げ。午後からで27個のスターラップがやっと曲げ終える。
終わった頃、建築家の山下保博さんが現場を見に来てくれた。
見に来てくれる人がいるとうれしい。
2011年7月21日木曜日
2011年7月19日火曜日
0719もうすぐ雨
直径2センチ深さ15センチほどの穴を空けてるんだけど、まぁ大変なんです。
鉄筋に当たって必要な深さが空かない時は、やり直し。打率は五割くらい。
そして振動で僕も疲れるけど機械も精一杯。ひとつ空ける度に少し休ませる。
makita頑張れ!
2011年7月18日月曜日
0718雲が多い
ずいぶん前に作ったモノ達と向かい合っている。
たかが数年前に作ったのに遠い過去のことのように懐かしい。
写真の石積みは一日だけ手伝いに来てくれた女の人が作ってくれた。
彼女は左官として頑張っているようで一度テレビで取材されているのを見た。
2011年7月17日日曜日
0717午後ピーカン
NHK FMはオペラでロミオとジュリエット、あづい。
通りすがりの中年男性数名がうちの現場にブツブツ言ってる。
イーホムズないんじゃねー。郵便局員のみたいじゃん。おっナワケンだ、ナワケンだ。
作業してる僕に気付き、立ち去る。なんなんだよ〜
あづい〜!
2011年7月14日木曜日
2011年7月13日水曜日
0713暑かったですね
その後コンクリート表面が乾かないようにチョコチョコ霧吹き。
陽が陰るまで地下で作業。
暑いとすごく体力が消耗します。
作業後のコロナの瓶ビールがしみじみと美味しかった。
2011年7月12日火曜日
0712梅雨はあけたそうだ
梅雨あけ。
もうじき東京は連日35度オーバーの猛暑日続きになる。
そうなると出来ない作業だらけになる。
今は現場温度計30度。細心の注意を払いながら朝夕に少しのコンクリートを打つのでギリだ。
良く考えてダンドって進めなきゃいけない。
熱との闘いだ!