2017年2月5日日曜日

↓「パンテオ〜ン!」

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2016年は、現代美術のひとと少々関わりのある年でした。
(東京都現代美術館での「キセイノセイキ」の本で対談、とか)

そもそも【芸術】は、岡の手には負えない困難なモノという劣等感が大きくって、
ちょっと難解な【現代美術】なんか観ると、もーサッパリわからん!と直ぐにいじけてしまうんです。
でも、昔から岡画郎やってたりなんだかんだ興味があって、チラッチラッとチラ見を続けていて、なんつーか憧れてるんですね。

だから、夏ころの現代美術のスター田中攻起さんらとのトークイベントなんか、かなり緊張して登壇したんです。
なのに、トークの内容以前、なぜそんな事を話しているのか?の根本すらわからなくって、門外漢というより猿のようにボーっとしてました。

まー、落ち込みました。

このままじゃ良くない。
何か考え違いを起こしている、
考え直さねば、と。
まず【芸術】の下に【建築】置いているような意識がそもそも良くない、。
建築には、芸術にはない、建築ならではの良さがある。
それを、ハッキリわかりたい。

僕が蟻鱒鳶ルを作り続ける為の理屈もなんか手詰まりになっていた。

蟻鱒鳶ルのラストスパートに突っ込む為にも、もっともっと建築をわかりたい。

岡理屈ザッと。
【 まずは高専に入って直ぐモダニズムという真理っぽいのに憧れる。
十代終わりクリトゲーデルの「不完全性定理」に興奮、世界がポーンと開けた。
その感じを熱く語るニーチェ「神死んだし、自分信じて突っ走れー、言い訳すんな!いじけてんな!」に燃える。
学生終わってモダンも終わったぞと聞く、勝手にゲーデルニーチェが建築にもやって来ると、。ポストモダン、デコン、「唯一絶対ぶった考えじゃない、もっと柔軟な構築的じゃない作り方で作りたい」という思いが芽生える。
オートポイエーシス、舞踏、現場職人暮らし、、「何かもっと動的な生き生きとした作り方をしたい」、、
そういう流れをブツブツ考え続けていたんだけど、なかなか建築に落とし込む力が無くって、諦めかけていた頃、ジョンラスキンの「楽しんで作ったものは美しい」という分かり易いのに出会う。コレは高山建築学校の大切な考えの一つだったとやっと気づく。コレをベースにオレの考えをのっけていく!蟻鱒鳶ルスタート!
そしてこの十数年間は、新しい何かを見い出すというよりは、只々自分の思いや考え方を一つ一つ確かめながらコツコツと作っていた】

で、この夏、ガクンときた。
思考の燃料が切れたのだ。
考え方を補強し、ココロオドル ニューな何かを投入する必要がある。
「だから建築は素晴らしいんだ!」と言い切れる強い何かを!!

そして年末、展覧会を言い訳に訪ねたローマ、パンテオン。
だいたいは、パルテノンとパンテオンの区別もつかないような無関心で、
(高山建築学校で小塚さんがパンテオンパンテオン言うものだから少々気にはなってた)
ボンヤリと「正確な球体、答えのような、完全な美しさ」そういうモノを見せられるんだろうと、あんま関係ないかなぁ、と足を運んだんです。
だけど全然違った。
そもそも、何の施設なんだか良くわからない、
なんか祈りの場みたいには思うんだけど、
2000年前の建築だから、キリスト教もそんな強くなかっただろうし、なんとなく祈る用の祭壇があるんだけど、それもボンヤリ。
空教でもあるまいし、円い空だけが目立つ、。
外観は結構ボロボロ草とか生えてる。

建築が作られる時、デザイナーはコンセプトやら美意識やら思想やらで全てを矛盾無く統一したいと足掻くものだけど、パンテオンそんなちっぽけな事じゃないなぁと。

最新工法ローマンコンクリートを手に入れたぜ!
このやり方だったら見たことないような丸いデカい空間が作れる!
祈る場所ってくらいにして、、後はどうにかコジツケで、、
兎に角、何が何でも作りたいんだーーー!!!
アーチ グルッと回すから、要石んトコ何も無くってイケるぜ、ミラクルっしょ!

建築欲大爆発!

あの穴は火口だ!!
ヴェスヴィオ火山越えを狙った!
建築を作る悦び世界中に伝われー!ドカーンーー!!!

そして皆に愛され二千年!!!

このド真っ直ぐな素直さで良いんだ。
二千年前の作る悦びが伝わってくるような建築!
このおーらかさ、なんて気持ち良いんだ!!

僕は確信を得ました。

ここんとこ、ブログにもだいぶ泣き言書いてたんだけど
それを越えるのを【蟻鱒鳶ルのコンクリートの硬さ】と【パンテオン】にもらいました。

二月になりました、もう少ししたらダンダン暖かくなってきます。
蟻鱒鳶ルは啓蟄無視して冬眠を終え鱒!






2017年2月4日土曜日

この前よりマシか、。

だからさ〜、オレ今忙しいの、特に頭と心がさ。
重要課題山積なの!思ったり、考えたりするだけでも、目一杯なのに!
ここで更に、宿題ぶち込むか!!
意地悪過ぎるぜ、ヒマな時来いよ〜。
ま、考えますよ、、

君がスッカラカンで何も考えず、カビが生えたようなやり方で、
ただグラフィティーをつまんなくしてるっての、、
そんなお気楽な君の分まで考えますよ。

オレも一個前の時、あんまり考え切れなくって、上手くなかったからね。
今度こそ良く考えます。

ただ忙しいから、当分ホーチだからね。

2017年2月3日金曜日

どうよ!!

コンクリートの削り作業は辛かった。
身体のアチコチが痛んだ、腰が痛くて寝れないみたいな状態が一ヶ月ほど続いた。
粉塵もすごく、皮膚は痛くガビガビでわずかな期間で数歳老け込んだような顔になってしまった。情けなさに覆われて絶望的な気分になった。
コレがまだまだ続くかと思うと呑んで暴れて泣きゴト言いまくりたい気分になった。

でもね、でもねーー!!!
すんごいうれしかったんです!
こんなにも硬いコンクリートをオレは作ってるんだって事が!!
鉄筋の錆は、コンクリートのアルカリ性で消えるから心配しなくて良いと、詳しい人たちに聞いてはいたものの半信半疑でした。
だけど見事にピカピカな鉄筋が出てくる!魔法かよ!!ってくらい。

あと、気づきもせずにズーッと削ってて、一週間、10日過ぎくらいでやっと【打ち継ぎ部】の事に気づいた。
上から横からいろんな角度から削るんだけど、一度も【打ち継ぎ部の面】が現れる事が無かったのだ、、コレは打ち継ぎ部が完全に一体化してるって事だ。
蟻鱒鳶ルの作り方の中で、一番心配だった、打ち継ぎ部が完璧だったのだ!
コレなら二百年イケるぜ!
自信満々ですよ!

カフクアザナエルナワノゴトーシ!!
カミサマ良い段取りだ〜!
蟻がと、今後も頑張り鱒からね!

*写真は削って時間が経ってるので錆が出てきてます。写真の真ん中あたりが打ち継ぎ部なんですが、なかなかわからない。
*下の写真の右側が床の面で、その高さで見える線が打ち継ぎ部です。